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動脈硬化と高血圧

動脈硬化と関係にある症状が高血圧です。

高血圧のとは、血管内の血液にかかる圧力が通常よりも高くなることで血管を傷つけ、高血圧に耐えるために血管が厚くなり、心臓への負担も増大します。

この血管の内壁が厚くなることで、血管が硬くなり柔軟性がなくなり、動脈硬化が進行します。

高血圧は動脈硬化と相対的に関係していて、高血圧が進むことで動脈硬化も進み、更に高血圧を進行させるという、悪化のスパイラルにはまります。

高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」のふたつの種類があります。

「二次性高血圧」は疾患などで血圧が高くなることです。

「本能性高血圧」は日本人のおよそ90%がかかる高血圧で、原因が明確でありません。

しかし、原因として考えられていることは、日常の食事で過剰な塩分摂取や、過度の飲酒や運動不足、また、ストレスが影響しているものと考えられています。

高血圧は、動脈硬化の原因でもあり、動脈硬化の原因が高血圧でもあります。

高血圧が合併症を起こすまでには数十年かかることもありますが、気付かないうちに高血圧どんどん進行して、やがて動脈硬化を起こし合併症を発症します。


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動脈硬化とは

動脈硬化とは、動脈が狭くなる、またはかたくなることをいいます。

動脈硬化には主に2つのタイプがあります。1つは動脈の内側にコレステロールなどの脂肪性物質が沈着して血管が狭くなるアテローム性動脈硬化症。そしてもう1つが、細い動脈の内腔が弾力性を失ってかたくなる細動脈硬化症です。

アテローム性動脈硬化症は、動脈の中に黄色いドロドロとしたものが溜まり、血液の流れを悪くします。血流が悪くなると脳梗塞や心筋梗塞、狭心症などを誘発する恐れがあるので早期発見が重要です。

また細動脈硬化症の場合は、血管が破裂しやすくなるため、血圧が高くなると脳出血を引き起こすことがあります。


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動脈硬化の進行メカニズム:第1段階

高脂血症などにより、血液中にLDL(悪玉コレステロール)や中性脂肪などの脂質が多くなると、血液はドロドロに変化し粘り気が強くなった血液は動脈の内壁に付着しやすい状態になります。

そして高血圧や糖尿病、喫煙、ストレスなどによって刺激を受けた血管は、LDLや単球と呼ばれる白血球を内皮細胞の内膜に侵入しやすくさせます。

内膜に侵入したコレステロールは酸化・変質し、より動脈硬化を起こしやすい酸化LDLとなり、単球も内膜に侵入するとマクロファージという細胞に形質転換されます。


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